アダルトチルドレンの5つの背景

アダルトチルドレンの大半の人は、親や家庭環境にその原因があります。ここでは主な原因と考えられる5つの要素をお伝えします。


1、親からの虐待やネグレクト
虐待には殴る、蹴る、強く揺さぶる、物を投げつけるなどの身体的暴力や、脅す、侮辱する、無視、嫌がらせなどによる精神的に苦痛を与える心理的虐待、性的暴行、アダルトビデオを見せられるなどの性的虐待があります。

ネグレクトには学校に行かせないなどの教育ネグレクト、病院に行かせない医療ネグレクト、生活費を与えない、食事を与えない、子供が貯めたお金を搾取する経済ネグレクトがあります。

このような家庭環境で育った子供は、親を怒らせないために無理していい子にするなど子供らしさを出せなかったり、自分の気持ちを抑圧したりします。

子供にとっては虐待から逃れるための必要な行為ですが、大人になってからは適切な人間関係を築けなかったり、自分の本心がわからなかったりなどの問題が出てきます。

2、機能不全家族のもとで育つ
本来の家族であるならば、お互いの心の支えになる、助け合う、安心できる、一緒にいて落ち着くなどの存在でありますが、機能不完全家族の場合はこのような家族としての機能が十分に備わっていません。

一見普通の家族に見えても、子供への過干渉、無関心、共依存、条件付きの愛情、褒めない、認めないなど子供がストレスを感じながら生活していて安心できない家族も機能不完全家族に当てはまります。

3、親がアルコール依存症である
元々アダルトチルドレンという言葉は、アメリカでアルコール依存症治療の中で生まれた言葉で、adalt children of alchoholics (アルコール依存症の親を持つ成人した子供)の略語です。

アルコールにばかり意識が集中し、アルコールが切れると暴力的になる、子供にお酒を買いに行かせるなど、子供の心身に大きな影響を与えます。また、経済的ネグレクトにつながりかねません。


4、親が’毒親’
毒親とは、過干渉や暴力、暴言などによって子供に重圧を与えたり、親の都合を優先し子供をかまわなかったりする親のことです。

毒親に育てられると、自分を大切に出来ない、つい人の顔色を窺ってしまう、周囲の期待に応えようとして、無理をしがちなど大人になった時に、仕事や人間関係などで支障が起こりがちになります。


5、子供の特性を理解しない親による不適切な養育
子供は一人一人、様々な特性を持っています。のび太タイプ、ジャイアンタイプ、出来杉くんタイプ。中にはすぐに癇癪を起こしやすい、極端に内気、注意力が散漫、発達障害など、本人にとっても、親にとっても受け入れにくい特性もあります。

このような子供の特性を理解できない親は、ストレスから子供を過度に叱ったり、虐待したりと、子供の成長に悪影響を与えてしまいます。

誰もが生まれたばかりの赤ちゃんだった時がありますよね。
純粋無垢で見ているだけでこちらまで幸せな気分になってします。

今アダルトチルドレンのあなたも、昔はそんな赤ちゃんだったのです。
アダルトチルドレンは生まれ持っての性格や性質ではありません。

どうか自分を責めないでくださいね。